AITTA

JOURNAL

2022.08.06烏梅と紅餅

紅花の里 山形

真っ黒い梅の実・烏梅〜うばい〜
紅花染の媒染(ばいせん)に欠かせない 代用品では出せない尊い色を吹き込む 黒い魔法
烏梅用に大切に守り育てた梅の実を収穫し 先祖代々受け継がれてきた道具と技法で作られる宝物

なんと 今 日本で烏梅を作っていらっしゃる農家さんは 奈良にたった1件だそうです

紅花を収穫し発酵と乾燥により 染めの時を待つ紅餅
収穫する娘たちの指は紅花の棘で赤く染まったが その娘たちは唇に紅をさすことはなかった
古くは遠く都の文化を支えた 北前船の物語
今もなお 紅花の栽培は山形で細々と受け継がれ 数少ない守人の手に委ねられています

この貴重な染めの文化について 学ばせて頂く機会がありました

歴史的背景や世界とのつながり 継承の難しさなど
大きく心を揺さぶられました

長い長い年月の中で脈脈と続いてきたものが 途絶えてしまう
そんな悲しい日が来ない事を祈りながら ドキュメンタリー映画を観させて頂きました

『紅花の守人』監督・撮影・編集 佐藤広一氏
2022年全国公開予定