AITTA

JOURNAL

2023.11.21ベロ藍

ベロ藍(あい)
紺青ーこんじょうー 又は プルシアンブルーと呼ばれる深い青
ベロはベルリンが訛ったものだとのことだそうです

18世紀初頭に独・ベルリンで発見された色
ある染料職人が偶然から作り出した美しい“青“は世界を魅了し
「江戸」の絵師たちの心をも奪いました
葛飾北斎や伊藤若冲をはじめ
多くの芸術家の作品に影響を及ぼし人々を虜にした青

明治期になるとドイツから大量にベロ藍が輸入されたこともあり
伊万里では青い印判手(銅版、型紙による転写)が大衆向けに大いに生産され
鉢や皿などの日常使いの器としても大変人気があったそうです
その青はそれまで一般的だった「呉須ーごすー」よりも鮮やかな発色で
手描きに加え印判手を取り入れることで 多様な模様を楽しめることができた
と言われています
その印判手も 少し柄がずれていたり色ムラがあったりと
そこに手作業の温かみを感じます

職人の息遣いを感じられるような青い器
この青を見ると 思わず魅入ってしまうのは私だけでしょうか