AITTA

JOURNAL

2025.05.15志村立美 先生

凛とした美しい女性を描く挿絵画家・日本画家として
昭和期に活躍されたと聞いております

浅草で文化人や芸人、スポーツ選手が集う
小さな料理屋を営んでいた母の家

志村先生も そのお一人だったと聞いてます

母が17歳になる直前の 正月

常連さんを集めて正月のお振舞いをしていたのでしょうか

乙女島田を結い、紋付着物の後ろ姿の母
縞の帯にお太鼓結びを合わせるあたりが
下町の粋を感じます

馴染みの芸者さんが着せて下さったのかも知れませんね

「市江ちゃん、筆と紙、墨も持っといで」と言い
宴会中の座敷の隅に母をちょこんと座らせると
スラスラスラ…と あっという間に描いて下さったそうです
最後に差し色として チョンチョン…と お膳にあった
お醤油で色を添えて

色褪せてしまいましたが、私が子供の頃母から聞いていたこの絵のお話しです

似合いそうな 古びた額が手に入ったので
入れ替えてみました

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